2012年12月30日日曜日

【ついき秀学の未来への決断】日本の政治外交に宗教が必要な理由

【ついき秀学の未来への決断】
日本の政治外交に宗教が必要な理由

2012.12.28  サンケイ・ビズより転載 //





□幸福実現党党首

 --総選挙をどう総括しますか

 今回の衆院選は自民党が大勝し、民主党が惨敗、第三極が伸び悩むという結果になりました。自民の安倍晋三総裁が掲げている政策は、私たちが主張していることと近いと思います。例えばインフレターゲットを含む大胆な金融緩和は、私たちがかねがね言ってきたことです。消費税増税については三党合意はあるものの、安倍氏の言い方は緩く、景気の状況によっては見送るみたいなことを言っています。また外交・防衛に関しても最もタカ派と目されており、尖閣にも公務員を常駐させると言い、憲法改正についても一番熱心です。原発についても原発ゼロとか脱原発などとは言わず、原発新設もあり得ると言っています。

 したがって、自民党が勝利したということは、私たちが主張してきた方向に世論が傾いた、と見ることができるでしょう。

 --しかし、幸福実現党は議席を獲得できませんでした

 政策は一定の有権者には理解されているけど、票には結び付いていない。それをどう乗り越えるかが、今後の私たちの課題です。これからの日本では、宗教的精神をベースに政治を進めていくことが極めて大事だ、というメッセージがまだ伝わっていません。このような考え方は、戦後日本に対するアンチテーゼそのものだと思います。

 --安倍首相は戦後レジームからの脱却を言っています

 安倍氏は、政治の仕組みの改革など戦後レジームからの脱却が必要なことをいろいろ言っていますが、最大の戦後レジームは何かというと、政治から宗教を抜き去って物質的繁栄ばかりを追い求めてきたことです。それではもはや立ち行かない、というのが私たちの見解です。

安倍氏は選挙後、従来の主張をやわらげ慎重な姿勢を見せ始めています。狙いとしては、次の参院選でも勝利して参院でも与党で3分の2を確保し、憲法改正への道を開きたいのでしょう。その前に左翼メディアを刺激して総攻撃を受け、5年前と同様に政権から引きずり降ろされるのは避けたいわけです。例えば、韓国については来年の「竹島の日」に政府主催の式典を行わず、特使を派遣しようとしています。中国に対しても、尖閣に公務員を常駐させるという発言を封印して、高村正彦副総裁を特使として派遣しようとしています。

 しかし、竹島は不法占拠されているわけですから、これに抗議を続けることにこそ正義が存します。尖閣も中国の侵犯行為が相次いでおり、実効支配の強化が急務です。にもかかわらず、正義をねじ曲げて相手におもねるという姿勢は、やはり戦後レジームそのものです。何が正義で何が間違っているかという判断と、その判断に基づいて具体的措置を採ることがなかなかできないのが、今の日本なのです。なぜ判断や行動ができないかといえば、確信が持てないからです。自らの判断や行動が神仏の心にかなうものであるという確信がなければ、断行する勇気は湧いてくるものではありません。

国際社会でいえば、米国が典型ですが、追い求めているのは神の下の正義です。オバマ大統領でも誰でも演説の最後には神の祝福あれと結びます。例えば昨年5月にビン・ラーディンを殺害しましたが、オバマ氏はテロに対して正義の鉄槌(てっつい)は当然下されるべきだとして殺害したのです。これは神の正義だという確信があるわけです。日本にはこの強さがありません。判断を下す気概を持たず、表面的に相手国との関係が円滑化するよう外交を展開する。この体質だと、今後中国の帝国主義的な侵略圧力に対処するのは難しいでしょう。

 戦後日本は判断の基礎や勇気の源泉となるべき信仰心を失ってしまいました。これを取り戻さない限り、いつまでたっても毅然としない政治外交が続きます。そこを突いて中国が参院選前にも、尖閣を侵略してこないとも限りません。安倍首相はこの際、憲法改正よりも先に、自衛戦争を認め自衛隊を軍隊とする解釈改憲の法制化を急ぐべきです。国民的議論が巻き起こるでしょうが、もし与党がまとまらなければ、乾坤一擲の衆院解散で参院選と同日選に持ち込んで、国民に信を問うという手法もあり得ます。自国防衛のための戦いは神仏の正義にかなうという確信のもと、正々堂々と国民を説得すべき時なのです。//

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