2012年12月6日木曜日

選挙関連の報道に思う

産経新聞 *「衆院選2012特集」より
今朝の新聞各社のサイトは、どこも「自民単独過半数の勢い」という文字が目立ちました。

現政権には深く反省を求める - 野合の新党にはまず選挙ありきの姿勢が目立つ -  等々、
過去の長年の実績と安定感のある自民党に流れるのも当然の帰結かもしれません。
しかし、”単独過半数”の文字に逆の作用があるのも確かで、有権者はまたバランスを取ろうという心理が働くこともあります。自民は慢心、油断することなく、一層気分の引き締めをはかるということになります。

また、公示日直前の届け出のドタバタ劇の暴露(?)などは「日本未来の党」へのイメージダウンにつながったのかもしれませんね。

しかし、都知事職を辞してから出馬表明をした石原元都知事とは異なり、「維新」の橋下氏や「未来」の嘉田氏などは、現職の地方の首長としてどうなんだろうと、やはり首をひねってしまうひとが多いようです。これらの報道がどう、結果に影響するかも見物ですね。

衆院選:自民単独過半数の勢い、民主は激減 序盤情勢調査
2012年12月06日 05時00分 毎日新聞
「嘉田氏に知事給与は不当」彦根市長が監査請求
2012年12月6日20時23分  読売新聞



公示日以降は公職選挙法が、一般人にも適用されるそうです。
ネット上でも選挙活動の規制を受けるので、各候補者のHPやブログ、Twitter、FB での更新は原則停止、もしくは表現に細心の注意を払うことになります。

しかし今回はちょっと違っておりました。
選挙ではベテランのはずの「社民党」の福島党首が某反原発タレントの支持を表明したり(その後削除された)、「維新」の橋下氏は「僕は候補者じゃないのだから、、」とぎりぎりのつぶやきを公示以降も続けております。

マスコミの偏向報道のあり方が問題視される昨今、一方、ネット選挙活動が解禁されてもいいのではないかという議論があるのも確かです。特に独占によるマスコミの情報操作に対抗するにも、個人レベルで発信できる安価なツールは有効です。

それにしても福島氏も橋下氏も弁護士が本職だった方ですから、敢えて現在の公職選挙法に抵触するかのようなつぶやきは、知らないでやったとはすまされませんね。
選挙違反がどの程度まで適用され、もしくは許されるのか、今後の動向が気になります。

橋下氏がツイッター継続 「選挙運動してない」
 2012年12月6日 - スポニチより転載 //

日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長が、選挙制度や政策についてツイッターでの発言を続けている。政府は「公職選挙法に抵触する恐れが強い」(藤村修官房長官)とけん制、橋下氏も発言を控えるとみられたが、6日には「選挙運動であることを認めたわけでもなんでもない」と主張、ネット選挙を禁じている公職選挙法を批判した。

橋下氏は衆院選公示前の11月29日、市役所で記者団に「僕は候補者ではないので投票呼び掛け行為以外ならいい」とツイッターを衆院選公示後も続けると宣言。同時に「メディアが公示後(選挙を)報道するのと同じように、一般的に政党の考え方をどんどん表明するのはいいのではないか」との見解を示していた。

4日の大阪市での第一声直後には、日本未来の党の「卒原発」政策を念頭に「『10年後に原発ゼロ!』と叫ぶのは、『10年後に火星に行くぞ!』と叫ぶのと同じレベル」と、選挙運動そのものである街頭演説とほぼ同じ表現を、ツイッターに書き込んだ。

公選法違反ではないかと指摘する報道を受けてか、5日には「ネットも文書に当たるとの総務省見解があるので、バカらしいがそれを踏まえる」と、発言を控えるかのような書き込みをした。同時に、既成政党の巨額の広告宣伝を批判した上で「僕のツイッターでの選挙運動が禁止とは日本はどうなっているんだ」と書き込んでいた。

6日午後には、これまでの書き込みは選挙運動には当たらないとした主張した上で「公選法こそが、日本の民主主義が成長しない最大の規制だ。ネットの選挙運動を認めるべきだ」と強調した。

攻撃対象となった日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事は「彼は公選法なんか関係ない、そんなのあるのがおかしいって人。まあ風雲児でしょうから」と受け流している。

 ◇ ◇ ◇

戸籍謄本がない! 未来の大失態 締め切り後提出疑惑も
2012.12.5 -
産経新聞
日本未来の党、疑惑の5時間半…比例名簿なぜ手書き
2012年12月06日 - 産経新聞より転載 //

■森副代表、6時に「あったあ!」

日本未来の党の比例代表候補者の届け出が大幅に遅れた問題が波紋を広げている。同党が中央選挙管理会に提出した手書きの比例代表名簿が本当に締め切りの午後5時までに提出されたのかとの疑念を招いているのだ。民主党の安住淳幹事長代行は5日、記者団に「正式な届け出ができたのか疑問だ」と述べた。嘉田由紀子代表は同日の街頭演説で「ご心配、ご迷惑をおかけした」と陳謝したが、真相をまだ説明していない。疑惑の5時間半に何があったのか。(松本学、楠城泰介)

◆普通なら「印字」

4日午後6時、総務省地下2階の講堂に設けられた提出会場。名簿提出をめぐり総務省幹部と押し問答を続けていた未来の森裕子副代表が同党関係者の女性に耳打ちした後、突然、大声を張り上げた。
 
「こういうものは早く出さないと。あったあ! よかったわねえ」

それまで見つからなかった東北、中国、四国各比例代表ブロック名簿の「発見」を、報道陣にアピールする意図が見え見えだった。名簿は締め切り間際に同党関係者が持ち込んだため、午後5時までの届け出を定めた公職選挙法270条に抵触しない-。これが未来が掲げる論理だが、6時前にバッグを手にした森氏や、選挙担当幹事の川島智太郎前衆院議員が会場に現れたことで、他党の「名簿を持ち込んだのでは」との疑問の声は強まった。

中央選管の事務を担当する総務省は「不備を指摘し、補正を求めて適法な書類が整った」(林崎理選挙課長)と説明したが、補正で済んだのなら、手書きではなく印字された名簿を修正するのが自然だ。公示日の午後10時半にようやく手続きが終わるという混乱の原因は何か。

◆飯田氏の「要求」

「(4日)朝、嘉田代表に了承をいただき、作業の途中で飯田哲也代表代行から『方針転換』という話があり、ストップした」
森氏は4日夜、記者団にこう語った。未来の比例名簿順位は旧国民の生活が第一の森、川島両氏ら小沢一郎氏に近い幹部が中心になって作成。基本的に前職や参院からのくら替え候補を優遇したため、自らも新人の飯田氏は下位に置かれた。これを不服とした飯田氏は前職も新人も同列にするよう求めた。この要求をきっかけに他のブロックでも差し替えを迫られ、名簿作成は大きく遅れた。飯田氏は5日の山口市内での街頭演説で反論した。

「小沢さんが介在しているといわれないためにも、私が前に出てやっていくことが大事だ」

だが、他党は公示前日に事前審査を受け、一部を除き4日午前に届け出を終えた。今回も問題なく届け出をした共産党の選対関係者は「3日夜には書類に封をして後は4日を迎えるだけにしておくのが鉄則だ」と語る。未来が事前審査を受けたのは3ブロックだけ。これでは「党のガバナンスの問題だ。同情の余地はない」(公明党選対幹部)といわれても仕方がない。
「画一的・硬直的な行政から脱却し…」。名簿を受理させることで、未来はこの衆院選公約をいち早く“実践”した。

■新たなルールを

曽根泰教・慶応大学教授(政治学)の話「選挙は原則フェアであるべきなのに、届け出に関することで疑念を生んだことは問題だ。公示日の締め切り時間ギリギリに提出されることなど今まで考えられなかった。こんなことが繰り返されるなら、公職選挙法を改正し、時間厳守のためドアを閉めることを義務付けるなど、新たなルールを作らなければいけなくなる」

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